紀の川市では、シニアの皆さんが、その経験や活力を活かして地域で活躍する「就労的活動」を推進しています。
今回は、介護保険の予防サービスを経て現在は「支える側」としていきいきと活動されている柳瀬さん、その一歩を後押しした健幸倶楽部ながやまさんの取り組みをご紹介します。
地域に根ざしたリハビリの場「健幸倶楽部ながやま」
紀の川市貴志川町長山にある「健幸倶楽部ながやま」(社会医療法人三車会)は、古民家を活用したアットホームな通所型サービス施設です。
リハビリ専門職が常駐し、本格的な機能回復に力を入れる一方で、利用者同士の交流や、その人らしい生活の継続を何よりも大切にしています。
【柳瀬さんの歩み】「首席卒業」から、頼られる存在への転身
柳瀬さんは、股関節の手術後、リハビリのために1年間この施設に通っていました。熱心なリハビリの結果、無事に日常生活を取り戻して「卒業」を迎える際、スタッフから「今度はボランティアとして、みんなを支える側で来てくれませんか?」と声がかかりました。
この時のことを、柳瀬さんは「リハビリを首席で卒業できたんよ!」と満面の笑みで語ります。施設の理学療法士である大井さんや池田さんも、サービスの卒業から社会参加へ繋げる「理想的な自立支援モデル」として、まさに“首席卒業”だと太鼓判を押しています。
現在は、利用者様のお話し相手としてスタッフをサポート。活動は施設内にとどまらず、ここで出会った仲間とお食事に出かけるなど、幅広い交流を楽しまれています。
「楽しくなければ仕事じゃない。自分が楽しいと思えることだけをする」というポジティブな信念が柳瀬さんの活力の源です。
【事業所のサポート】専門知識を活かした「活躍の場」の創出
「健幸倶楽部ながやま」では、柳瀬さんを単なるお手伝いではなく、共に施設を盛り上げる「パートナー」として歓迎しています。
現在は事業所の取り組みとして、柳瀬さん主導でプランターでのジャガイモ栽培を準備中。得意なことや知識を活かせる役割があることで、利用者と支援者という枠を超えた活気が施設全体に生まれています。
また、理学療法士の大井さんは専門的な視点からこう語ります。
「加齢に伴う体の不調は避けられませんが、サービスを卒業してしまうと、その小さな変化に早く気付くことが難しくなります。柳瀬さんのように関わりが継続していることで、困った時にすぐ専門職へ相談してもらえる環境にある。これは本人にとっても大きな安心に繋がっています」


柳瀬さんから皆さんへのメッセージ
「まずは何でも楽しみながらトライすることが大切。みんなで笑ってお喋りすることが、一番の健康の秘訣ですよ!」
就労的活動支援コーディネーターより
介護保険サービスの「卒業」は、決して関係の終わりではありません。
柳瀬さんの事例は、事業所側が利用者の「できること」を見出し、新たな役割を提案することで、本人の生きがいと現場の活気が同時に生まれることを示してくれました。
このような「卒業後の活躍の場」を共に創出してくれる事業所様を、私たちは求めています。シニアの力を借りたい事業所様、そして自分にできることを見つけたいシニアの皆様。その一歩を、コーディネーターがサポートいたします。

